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国立大学法人の過去問解説してみる

司書の試験を受けるにあたって、避けて通れないのが専門試験です。 国立大学の試験問題(専門試験:図書館情報学)はインターネットで公開されています。 どんな問題が出るのか、誰でも見ることができます。   採用の流れ・要項・採用予定数(東京大学附属図書館) https://www.lib.u-tokyo.ac.jp/ja/library/contents/about/employment/howto     試験範囲については、各地区の公式ホームページに記載があります。   関東甲信越地区では… 「図書館学概論,図書館資料論,資料組織論,資料利用論,図書館管理論及び情報管理論に関する専門的知識についての筆記試験」とのこと。 https://www.lib.u-tokyo.ac.jp/ja/library/contents/about/employment/guidelines   公共図書館と比べた特徴としては、「大学事情・学術情報まわりの時事が出やすい」、「英語の問題が必ず出る」ことなどがあります。 試しに1問見てみましょう。     「R1(2019)年度図書系2次試験問題」より 「【No. 1】  次は,わが国の図書館の歴史に関する記述である。正しいものに◯を,間違っているものには×を答えなさい。 」   他の公務員試験との大きな違いは、国立大学法人は多肢選択式[4つの選択肢から(合っている・間違っているものを)1つ選ぶ問題]ではないことです。 つまり、国立大学法人は選択肢1つ1つについて、⚪︎か×かを判定する必要があります。   なお、問題本文はここには掲載しませんが、気になる方は上記のリンク先から東京大学附属図書館のページにアクセスしてみてください!   ここから、解説です。   【解説】 (1)○ 問題文の通りです。 芸亭(うんてい) は、我が国最古の公開図書館です。 ※その他の貴族文庫→ 紅梅殿 :菅原道真が所有していた文庫。限られた人への限定公開だったが、私塾としての機能を持っていた。   (2)○ 問題の通り。>武家文庫に関する知識問題。 金沢文庫 (かねさわぶんこ)は、鎌倉時代に北条実時によって設けられました。『徒然草』の兼好法師も、金沢文庫の利用者の1人であったと伝わってい

緊急事態宣言と図書館

世間はCOVID19にて大騒ぎです。 私の勤務館でも例外なく、日々ニュースを仕入れて対応を検討する毎日です。   特に、緊急事態宣言が出ていた4月〜5月は、不安でした。 ある自治体は図書館を休館にし、ある自治体は閲覧室だけを閉鎖し。 各館の対応にはばらつきがありましたが、誰も経験したことがない状況の中、手探りだったのだろうと思います。   しかし、このコロナ禍は、今後の図書館サービスを見直す機会になりました。例えば、下記のような事です。 ・資料の消毒は必要かどうか? ・消毒はアルコール設置だけで足りるのか? ・来館者の記録は取るべきかとらざるべきか? 事あるごとに図書館の自由に立ち返り、改めて学び続けることの大切さも思いました。     …色々と考えて、実践してきた経験が蓄積してきているいま、第三波が迫ってきています。 利用者のために最大限何ができるのか、日々思案する今日この頃です。