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国立国会図書館の納本制度について説明せよ。

ブログ更新が滞ってしまいました…年末処理でバタバタです。 今年はコロナ禍でいろいろとイレギュラーでしたが、それでも定例業務はいつも通り動いているので、なんとなく差し迫ってきている感覚は変わりません(汗) 図書館を利用されるときは、手指消毒とこまめな手洗いをお願いします! さて、久しぶりの論述対策、今回は国立国会図書館。 公共図書館でも大学図書館でも、やはり切っても切れない関係にあるのが国立国会図書館です。納本制度で網羅的な資料収集をしている…ということは知っていても、論述で出るとちょっと焦ってしまうかも。ということで、過去のメモ書きからこの問題をチョイスしました。 国立国会図書館が行っている「納本制度」の概要と意義について説明せよ。解答には次の言葉を使用すること。【官庁出版物、民間出版物、代償金】 <解答>  まず、納本制度の概要について説明する。納本制度は、図書等の出版物をその国の責任ある公的機関に納入することを発行者等に義務づける制度のことである。日本では国立国会図書館法により定められており、国内で発行されたすべての出版物を国立国会図書館に納入することが義務付けられている。国・地方公共団体・法人などの機関が発行した官庁出版物は複数部数、官庁出版物以外の民間出版物は1部の納入が義務付けられている。民間出版物の発行者には対価として代償金が支払われている。  次に、納本制度の意義について述べる。納本制度は、日本国民および日本国内のあらゆる活動や業績の記録を収集・保存・蓄積すると同時に、広く海外の活動や記録もあつめ、これらの資料を国内のあらゆる人が利用できるようにするために必要な制度である。官庁出版物は、国政の審議や資料の国際交換に用いられる。また、民間出版物は国民共有の財産として、利用に供し、長く後世に伝えるために用いられる。 ----- 国立国会図書館の動向は、よく試験で問われます。覚えておきましょう! (更新…がんばっていきます) 

レファレンスインタビューの目的・内容・留意点(情報サービス論)

 年末です。 司走(しわす)……いえ、師走というくらいですから、やはりなんとなく年末はバタバタするものです。 なにしろ図書というモノを扱うゆえ、毎日重労働なのです。焦って図書を落とそうものなら大惨事、忙しいとはいえ慎重に毎日を送っていますです。 さて、ちょっと自分へのトレーニングもかねて、今日は新しい問題にチャレンジ。 東京都の過去問を引っ張り出してきてみました! ざざっとまとめてみましたが、いかがでしょうか? これが回答と限らないので、その点ご了承くださいませ。寒くなってきていますが、元気にやっていきたいものです・・・。 レファレンスインタビューの目的、内容及び留意点について説明せよ。(平成30年度 東京都Ⅱ種・専門・司書) レファレンスインタビューの目的は、質問者が求めている質問内容を把握することである。利用者の質問には利用案内や特定の資料の案内など一問一答で終わるものもあれば、広範囲な調査が必要な質問に発展することもある。また、回答の内容を明確にすることも目的としてあげられる。求める資料の情報量、資料の形態や範囲を明らかにすることで、調査の方向性を決定することができる。 レファレンスインタビューの内容は、「質問者が求める資料の主題とレベルの把握(入門的資料か、専門的資料か)」、「これまで質問者自身で行った調査内容」、「求める資料の種類(図書か、雑誌も含むか)」、「必要な範囲と量」、のそれぞれを聞き出すことである。利用者のこれまでの資料探索行動から、調査対象を絞り込んでいくという過程が必要となる。 レファレンスインタビューの留意点としては、質問者の話を丁寧に聞くということがある。このことで、質問者が持っている情報を聞き出すことができ、既知の情報や資料を重複して提供することを少なくすることができる。また、利用者にとって質問しやすい体制を整備しておくことが大切である。レファレンスツールの整備やコレクションの構築など、資料面の配慮だけでなく、日頃からのレファレンスサービスのPRをすることや、職員のあいさつや声掛けなど基本的な接遇の向上など、ソフト面での配慮も必要と言える。 参考文献 毛利和弘,2012,『情報サービス論』,近畿大学 日本図書館協会用語委員会,2015,『図書館用語集 四訂版』,公益財団法人日本図書館協会 『2010年度JLA中堅職員ステップアップ研修(

市立の図書館と学校図書館の連携(児童サービス論)

寒い! コートが手放せない時期がやってきました。 来週には寒気がやってくるそうで…冬本番な状況です。 さて、就職の状況が見こせないなかでの公務員試験の勉強は、職種に限らず不安なことと思います。いまが12月ですから、地方上級まであと半年といったところでしょうか。 特に図書館は採用枠がかなり少ないです。若干名に何とか滑り込まないといけません。その一助となるよう、このブログを引き続き運営していきます。 さて、今日の問題はこちら。近大司書課程・児童サービス論の類題です! 公共図書館が学校と協力して行うサービスにはどのようなものが考えられるか説明せよ。 図書館法の第3条には、「学校図書館と緊密に連絡し、協力し、図書館資料の相互貸借を行う」、「学校等と緊密に連携する」ことが図書館奉仕として明記されている。具体的な活動としては、(1)児童・生徒・教員の調べ学習の援助、(2)資料の団体貸出、(3)図書館訪問・学校訪問を行うことがある。学校に資料を貸し出して提供し、また地域の学校に図書館員が訪問し、あるいは学校(児童・生徒)の訪問を受け入れてサービスを提供することで、公共図書館を知ってもらうきっかけになる。また、これらにより教員とも連携をとることができる。図書館サービスと教育課程とを連携させることで、地域の学校教育の充実を図ることができることも、効果のひとつとして考えられる。
今日も、児童サービス論の論述対策(っぽい過去の文章の垂れ流し)です。 児童サービスは自分が(かなり大昔に)受けてきたサービスのはずなのに、忘れてしまいますよね。 今から思えば、↓のような意義があるサービスなのかもしれないけれど……、司書課程を学ぶ身になるまで意識したことがなかった。 ①児童サービス(児童奉仕)とはどのようなサービスであるのかを説明せよ。 ②特に公共図書館の児童サービスがもたらすと考えられる将来的な効果について、児童に対する効果と社会的な効果の両面から述べよ。   ①児童サービスは、図書館が、子供を対象として行う仕事の全般を指す言葉である。それは、子どもが読書をすることの意義を認め、子どもの読書を広げるために行われる活動や工夫、配慮、情報入手の支援、さらには環境づくりや条件整備など様々なことを含意する。図書館サービスを行うためには、施設、資料、人、活動、予算が必要であるといわれるが、子どもに対しては、この中で特に「活動」を重視する。 ②児童サービスがもたらす将来的な効果のひとつは、子どもに読書の喜びや、新しいことを知る面白さ、想像の楽しみを提供できることである。また、子どもとその保護者が効果的に図書館を活用できるようサポートすることも、児童サービスの枠の中で行えることである。さらに、子どもは読書によって言葉(活字)に触れ始めるため、子どもが活字文化に触れる機会となる。 いっぽう、別の側面では、子どもの公共性の理解に寄与するという点が挙げられる。子どもは、自分が通う図書館において、老若男女、障害のある人や在留している外国人など、さまざまな人が図書館を利用する様子を見ることになる。子どもは、このように多数の人々が利用する図書館の様子を見て、実際に利用することで、公共の場におけるたしなみを理解していく。 このように、自治体が公費を投入して公共図書館を運営することには、子どもに対してはその発達や成長に寄与するところが大きい。児童サービスを行うことは以上のような効果があり、さまざまな面で公益にかなう。よって、将来のよりよい社会の構築に役立つといえるのである。 (注:子ども と 子供 が混ざっちゃってますね。こういうのはもう少し気にして校正しないとですね。試験本番なら)

読み聞かせの時に気を付けること。

つづいて、またまた近畿大学司書課程の問題について。 仕事として児童サービスはやったことがないのですが、折にふれて見返すといい復習になります。 「読み聞かせ」について説明したうえで、行うべき配慮について詳しく述べよ。   読み聞かせは本を子どもに読んであげる行為を言い、主として文字の読めない子供に対して、代わりに声に出して本や文字を読んであげることである。集団を対象として読み聞かせを行う場合には、次のことに配慮する必要がある。すなわち、 絵が遠くからでも見やすいか 絵でストーリーを追うことができるか 情報が多すぎないか 絵と文字がともになって物語を作っているか 起承転結があり、ハッピーエンドで終わるものが好ましい、 読み上げたときに、言葉の響きがよく、言葉づかいに独自性があると良い、 文章が、読むにあたってよどみなく読め、特徴的なリズムがあるものが適している、 といった点である。 本を決めたら、あらかじめ読み込んでおいて言葉遣いや用語、文章に違和感がないか確認する。1対1での読み聞かせの場合は、乳児はいすに座らせて向かい合う。幼児はひざに乗せて読んであげる。大勢の子どもの前で読むときは、絵本を見やすく持ち、子どもたちの様子と表情を見ながら、はじめはゆっくり読む。こうすることで、子どもが絵本の世界に入りやすくなる。はっきりとした、よく届く声で読むことに気をつける必要がある。   (これが正答とは限りませんので、あしからず。試験対策しているかたは頑張ってください!)

ストーリーテリングと読み聞かせ:児童サービス論

PCのフォルダ整理をしていたら近畿大学通信教育部に通っていたころの試験対策メモが出てきました。 捨ててしまうのもなんなので、ここに公表して供養します(笑   ストーリーテリングと読み聞かせを比較し、共通事項や異なる事項などについてくわしく説明せよ。箇条書きではなく、しっかりと文章で説明せよ。 (1) 共通事項 読み聞かせとストーリーテリングの共通事項について説明する。 まず、ひとの声を通じて内容を言葉で伝える活動である点である。双方とも耳からの読書であり、言葉はわかるがまだ文字は読めない時期の子どもに有効である。これらの活動は、ひとり読み読書の基盤作りにもなる。なぜなら、耳に入る言葉の響きが心地よい感覚となるからだ。これによりイメージを喚起する力が高まり、想像力を刺激し、本や物語のイメージをリアルにイメージすることができるのである。声で伝えるということは、学校訪問・入院児への働きかけなど、連携・協力面で応用範囲が広いことも注目すべきである。 また、図書館員の経験を積むことができるという点でも、双方の活動は共通している。子どもの反応は直接的であることから、子どもたちへの話の良否(向き不向き)を実際面で判断することができるようになることが見込まれる。双方とも、児童サービスの基本的、技術的活動として中核を担う活動であるといえる。 さらに、同じ場で同じものを聞いているという共感と連帯感を生じさせる点も、注目したい。双方とも聞き手が受け入れるような雰囲気をつくることが重要であり、これにより聞き手と語り手の心の交流が深まり、信頼感が生まれる。  (2)異なる事項 先述のような多くの共通点がある一方で、相違点も複数存在する。 まずは、読み聞かせは絵本を使用し、ストーリーテリングは使用しない。前者は、活字を「読む」ことで子どもたちにストーリーを伝える活動であり、後者は、自分の言葉で、話し言葉を使って「語る」方法をとる。ストーリーテリングでは、本がないだけ直接的に子どもたちに語りかけることができるので、語り手と聞き手の絆、交流がいっそう強まるといえる。 また、語る内容も異なる。読み聞かせは、絵本や物語のほか、科学絵本等の知識絵本、説明文など、幅広く対応できる。一方、ストーリーテリングは物語を「語る」行為であるから、物語以外向いていないといえる。話し言葉のため文法上の制約を受けにくく、

【YouTube】国立大学法人 過去問解説

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はじめて動画をアップしました!   国立大学法人の過去問解説その1です。 これから随時追加していく予定です~!     youtu.be